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定常電流による磁場 No. 1 (2020年版)をアップしました。 [電磁気レポート磁場編]

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 ご無沙汰しておりました。
 定常電流による磁場No. 1(2020年版) – 直線定常電流の作る静磁場 –をアップしました。
 定常電流による磁場No. 3を執筆するにあたり、定常電流による磁場No. 1 (2017年度版)を読み返していたところ、気になるところが多かったので、筆を入れました。内容を変えるというよりは、内容を盛った感じです。
 前回からの訂正点、改定点を下記に列記したので、参考にしてください。なお、下記の内容は、本文のAbstractからの転載です。

 訂正箇所が思ったより少なくて安心していますが、電流の単位について大きな間違いがありましたので、この場をかりてお詫びいたします。
 しかし、内容がパワフルになり、電磁気学の単位系を含めた足元の部分がとてもクリアーになったと思います。

 大学の先生に向けて書いたとまでは、流石に身の程からして言えませんでしたが、大学教諭の方でも、若い方は目を通していただけたら得るところはあると思いますので、お時間があれば読んでください(高校物理を習得中の学生でもわかるようにと平易に書いたつもりです。)。

***長いのでpdfファイルを2つに分けてます。****
ダウンロードはこちらから⇩⇩⇩⇩⇩
静磁場No1前半.pdf
静磁場No1後半.pdf


定常電流による磁場 No. 1の2020年度版(本書)と2017年度版の変更点と訂正

 本書は、2017/3/14 初版の“ 定常電流による磁場 No. 1 ”(2017 年版と表記)の改訂版です。本書の付録1に、 この論文を添付しました。おもな改定点を列記します。また、新旧の目次による改正点の概略を図 1 に載せました。

  ●旧来の変数の呼称を変えて議論しました。磁束密度 B →磁場ベクトル B、磁場ベクトル H →磁束ベクトル H、電束密度 D →電束ベクトル D とし、電場ベクトル Eの呼称は変えません。本文の表 2 を参照ください。

  ●2本の直線定常電流の間に、電流値と電流間距離に依存する力が働く現象は、磁気学の重要な骨子なので、新 たに「静磁場の法則」と命名して、議論の円滑化を図りました。

  ●「静磁場の法則」の定義に伴い、静磁定数 α、磁場定数 β、応磁定数 θ も新たに名前を付け導入し、磁場ベ クトル B と磁束ベクトル H の違いの議論を、2017 年版より明確かつ綿密に行いました。

  ●2017年版の“ §2磁場の発見”において、磁場ベクトル Bを導入しましたが、本書の同じセクションでは、 数学的ベクトル場 M の導入にとどめ、その導入は“ §3 静磁場の表式 ”で行いました。

  ●電磁気の単位系について考察が進んだため、本書では新たに“ §4電磁場の量と単位”を書き足しました。

  ●既存の電磁気学における重要定数 ε0, μ0 は、それぞれ、真空中の誘電率、透磁率と言われますが、近年では それぞれ電気定数、磁気定数が使われるようですので、後者を使用しました。また、本書では、マックスウェ ルの方程式の導出までは、媒質は真空のみを扱いますので、添字の 0 は割愛しました。

  ●高校物理を終えた人なら理解できる組立単位については、本書で詳細を述べずに軽い引用をしました。不明 な場合は、理化学辞典等でご確認いただければ十分です。

  ●中高の理科教諭と塾講師の方々、そして大学生と高校物理就学中(難しいかな?)にむけて書いた論文です。 例題は、著者の気持ちが入っている部分も多くなっています。取り組む際にはご注意ください。

  ● 訂正 1 )2017年版で、電流単位[A]は、「長さ-重さ-時間」で表すことができないとした点は大きな誤りです。電流も 本質的には「長さ-重さ-時間」を組み立てた組立単位で作ることができ、SI-MKSA 単位系以外では、電流は 組立単位が使用されます。SI-MKSA 単位系では電流単位 [A] を別途作ったのですが、これらのスキームは “ § 4.4 電磁気学の単位系 ”で述べます。ただし、電流単位 [A] をわざわざ作った理由は現在は不明です。

  ● 訂正 2 )2017 年版では、磁束ベクトルを使った際の運動方程式を F = mH と主張しましたが、本書で考察が進むに つれ、「存在しない磁荷に対する運動方程式は存在し得ない。」と考えるに至りましたので、本書では磁束ベ クトルを使った静磁場の運動方程式は存在しないと結論づけました。

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